経営事項審査とは、都道府県や市町村などが発注する公共工事の入札に参加するために受ける審査のことで、通称「経審」と呼ばれています。
公共工事を請け負いたい建設業者は毎年受けなければなりません。
完成工事高など工事実績はもちろん、財務状況や社会性など様々な角度から審査し会社に点数をつけ、その点数をベースに入札参加できる工事ランクを決めるのです。
ちなみに入札に参加するためには、この経営事項審査とあわせて2年に1度定期的に行われる「入札参加資格審査」という審査も受けなければなりません。
経営事項審査申請の時期
また、経営事項審査結果には、「結果通知書を受領した日」から、「前期決算日から1年7ヶ月経過した日」までという有効期間があり、この有効期間を経過してしまうと入札参加できなくなるため、空白が生まれないように注意しなければなりません。
大まかな目安として、毎期決算終了後4ヶ月以内に経営事項審査を受けることをおすすめします。
(例)決算月3月 ⇒ 事業年度終了届6月 ⇒ 経営事項審査申請7月 ⇒ 経審結果通知書が届く8月
経営事項審査の審査項目
経営事項審査の審査項目は、大きく次の5項目となっており、これらをもとに経審の点数いわゆる総合評定値(P)が決まります。
X1 工事種類別年間平均完成工事高の評点
X2 自己資本の額及び利益額にかかる評点
Y 経営状況の評点
Z 業種別技術職員数及び元請完成工事の評点
W その他の審査項目(社会性等)の評点
これらは、(X1)(X2)(Z)(W)の「経営規模等評価」と(Y)の経営状況分析に分けることができます。
「経営規模等評価」とは、完成工事高・技術職員数・保険等への加入状況などを点数化する審査です。
一方、「経営状況分析」とは、財務諸表など財務状況を点数化する審査で、国土交通省に登録されている民間の「登録経営状況分析機関」に申請します。