建設業における技能実習制度

技能実習制度とは?

技能実習制度とは、日本が先進国としての役割を果たしつつ国際社会との調和ある発展を図っていくため、開発途上国への技能・技術・知識の移転を目的に、日本の労働現場で外国人を実習生として受け入れる制度のことです。
建設業・農業など74職種で約21万人(平成28年6月末時点)が働いており、人数は増加傾向にあります。

建設業における技能実習制度

建設業において技能実習生の受け入れが可能な職種は、下記の23職種33作業と定められています。

さく井・・・・・パーカッション式さく井工事作業、ロータリー式さく井工事作業
建築板金・・・・・ダクト板金作業
冷凍空気調和機器施工・・・・・冷凍空気調和機器施工作業
建具製作・・・・・木製建具手加工作業
建築大工・・・・・大工工事作業
型枠施工・・・・・型枠工事作業
鉄筋施工・・・・・鉄筋組立て作業
とび・・・・・とび作業
石材施工・・・・・石材加工作業、石張り作業
タイル張り・・・・・タイル張り作業
かわらぶき・・・・・かわらぶき作業
左官・・・・・左官作業
配管・・・・・建築配管作業、プラント配管作業
熱断縁施工・・・・・保温保冷工事作業
内装仕上げ施工・・・・・プラスチック系床仕上げ工事作業、カーペット系床仕上げ工事作業、鋼製下地工事作業、ボード仕上げ工事作業、カーテン工事作業
サッシ施工・・・・・ビル用サッシ施工作業
防水施工・・・・・シーリング防水工事作業
コンクリート圧送施工・・・・・コンクリート圧送工事作業
ウェルポイント施工・・・・・ウェルポイント工事作業
表装・・・・・壁装作業
建設機械施工・・・・・押土・敷地作業、積込み作業、掘削作業、締固め作業
塗装・・・・・建築塗装作業、鋼橋塗装作業
溶接・・・・・手溶接、半自動溶接

技能実習制度の問題点

① 賃金不払い・長時間労働など法令で定められた最低労働条件が守られないという労働関係法令違反も深刻で、「技能実習」とは名ばかりの低賃金労働者として扱われれているケースがある。

② 技能実習生を受入れる企業に対する指導・監督が不十分な受入れ団体がある。

③ 技能実習生をあっせんする際に不当な利益を得るなどする悪質な送出し機関・ブローカーがある。